昔も今も、求めてるのは“コンパクト”

ずっと紹介しなければと思いつつ、いたってない水草が『ボルビティスsp. ギニア コンパクト』。

ボルビティスsp. ギニアにはたくさんタイプがあり、2002年以降に何度かギニアから新入荷したタイプを育成してきましたが、「ボルビティスsp ギニア 細葉コンパクト(仮称)」が水中育成が容易でもっとも小型で細葉のタイプです。

ジオラマ的なレイアウトまでもいかなくても、自然な水景を切り取ったような水草レイアウトを目指すなら、やっぱりコンンパクトな水草が一番重宝します。私が一番好きな水草がなんといってもシダ系。中でもボルビティスがとても好きで2003年に初めて水草レイアウトコンテストに出品したのもボルビティス・ヒュデロッティを使ったレイアウトでした。

ただ、どうしても活性してくると根茎が太くなって葉も大きくなってきます。そこでコンパクトサイズの水草に目覚めました。そして比較的コンパクトなボルビティスsp.2002(私がつけた仮称です)をマニアの方にゆずっていただいて入手。10年育成し続けながらGRASSY AQUAを通してリリースもしてきました。

ただ、ボルビティス・ヒュデロッティほどでないにしろ、やはり密生してきて活性化に勢いがつくとどうしても根茎が太くなり、葉も大きくなるのがネックでした。

ボルビティスsp. ギニアは一時期、採集モノがちょくちょく入荷されていましたので、きっとコンパクトな種類があるはずだと根気強く探し求めます。そしてようやくたどりついたのが『ボルビティスsp. ギニア コンパクト』(これも私が勝手につけた仮称です)。

この『ボルビティスsp. ギニア コンパクト』は、ほんとうにやっと辿り着いたボルビティスで、現在まで5年間育成し続けましたが成長が活性化し密生しても根茎は太くならず入手時のコンパクトなままで維持できています(あくまでも私の育成環境だけの検証なので、他の環境では保証できませんが)。

育成スピードもボルビティス・ヒュデロッティ並みで、気がつけば密生。早い話し、『ボルビティスsp. ギニア コンパクト』の育成は、とくに面倒なところもなく、ある程度順応性もあって育成しやすいシダという結論です。

シダ系は年末くらいから春までが一番きれいな葉が展開してよく増えます。余談ですが、実はここ数年、水槽の維持はきちんとしてましたが春にまとめてトリミングした水草は容赦なく処分してました。

ところが、今年は世情の影響で忙しくない。そこでGRASSY AQUAは近年、あまり更新してなかったので以前のような水草通販企画はどうかと思い、ヤフオクにはじめて『ボルビティスsp. ギニア コンパクト』を出品してみることにしました。そしたらまぁ、需要の多さにびっくり。けっきょく毎週出品し続け、トリミングの微調整まで7回出品しましたが、最期まで申し訳ないほどご好評いただいた次第。

途中、なんとなく試しで秘蔵の『アヌビアスsp コインリーフ・ミニ』も出品してみたら、異様なほど盛り上がってしまって、恐縮してしまう始末。

最近、世情をみわたして水草業界はだいぶ盛り下がったイメージでいたのですが、以前のブームから定着したアクアリストはヤフオクを通じで意外に多くいるのだと実感。と、まあ、積極的に動いてみるとそれほど悲観的になることはなかったかもと感じている今日この頃。

そしてここ数年、少し達観してしまってますます趣味というより生活の一部と化してきた水草アクアリウム。放っておいても“小さな地球”としてサイクルがなりたつ極意みたいなもの。そんなノウハウを伝えていけたらいいのかも、って感じです。

h_ahli

 

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