■Vol.026(2008年3/7-2012年5/18更新)

通称:ブセファランドラsp. 西カリマンタン
学名:Bucephalandra sp.(from Kalimantan)
科名:サトイモ科
分類:単子葉類
原産:ボルネオ島 西カリマンタン

成長形式・増やし方:匍匐型。はいながら成長し、枝わかれする。トリミングして差し戻しても増やせる。縦に延びた場合はトリミングして差し戻すこともできる。流木や石などには着生できる。

  

光量 :低〜強
特記 :弱酸性〜弱アルカリ性、軟水〜中硬水、CO2なし可

育成ポイント:非常に適応範囲が広いため、とくに注意点はないが、とにかく生育がゆるやかなのでコケの生えない環境づくりが大切である。増殖はトリミングして簡単に増やすことができる。

 





2005年の夏くらいから時折入荷され、2006年7月ごろまでは認識している。ここで紹介するタイプはそれよりもっと前(さらに数年前で正確な年数は不明、もしかしたら初期入荷かプライベート便かもしれない)のもの。採集地違いがあるかもしれないが、見た目的には同じタイプだと思っている。また、最近はプライベート便の葉のサイズや形状が違うタイプも数種出回っている。

私はある水草ショップの方が長期間、水草水槽内で維持されていたものをゆずっていただいた。本来は山林を流れる河川の岩等に着生しているということだが、すっかり水中育成に適応していた。ミクロソリウムと同じように雨季などの水没する時期に適応した種なのであろう。

 

特長

一見、地味だし定期的な流通もなく、マニアックな部類なのは間違いない。そんな水草ながら非常に扱いやすく、いろんな楽しみ方のある面白い水草だ。そのひとつに水上育成で葉の美しさや花を楽しむ方法が知られているが、ここでは水中育成を中心に紹介する。

水中では、葉幅1〜1.5cm、葉長5cm前後、エッジが波打つやや硬い葉。表面はザラザラにみえるのだが実際はツルツルして、色は見る角度により変化があって美しい。水中では基本的に濃緑見えるのが、水上でみると褐色に近い色合いだから驚かされる。ちなみに本種は水上で育成すると濃緑色となる。茎が赤く、新芽も赤みをおびるのも特長的である。

生育環境は弱酸性から弱アルカリ性までと適応範囲が広く、非常に強い部類。自生では岩などに着生していることから本来は中硬水が適しているのかもしれないがソイルの底床だけの軟水でも問題なく育成する。

植栽は普通に底床に植えてよいが、着生力が強いく、石や流木に這わせることもできる。このことから液肥の添加が有効だ。光量は弱くても維持できる。しかし生育を促すにはある程度確保してあげたい。それと試してはないがCO2はなくても大丈夫だろう。見た目はクリプトコリネのようなのに、生育の特長はアヌビアスのようで不思議な存在感がある。

生育はとてもゆるやか。月に1枚葉をだせばいいくらいである。それでも条件のよい場所に1年も放置していると、その年月分は葉を展開するので丈も10cmくらいはのびるだろう。また、わき芽をだしていくつかに分岐したりもする。

 

→水中では膿緑にみえるが、水上にあげてみるとぜんぜん色みが違い、全体は赤っぽて葉は黒っぽい(水中育成の株)。

 

 

増やす

ところがである。意外に増殖は安易なのだ。手法は簡単、適当な節でカットして差し戻せばよいだけ。基本的に本種は強いので極端にいうと、葉2枚を残すようにしておけば新芽は葉の脇から展開する。どうもトリミングで頂芽をなくすことは新芽の展開を促すことにつながるようで、マザーからわき芽をトリミングして増やす方法よりも、ずっと速く増殖させることが可能なのだ。

←2012年5/18撮影。光源によって葉色が変わりやすいのも本種の特徴だろう(これは青みが強めのLED下の表情)。

←健康に生育し、CO2添加をしていると水中でもよく花を咲かせるようになる。

 

実際、私は大きく育てた2株から半年あまりで10本数本にまで増やすことに成功し、レイアウトに使用してみた。なかなか「わびさび」的な地味な演出となった。ただ離れてみるとあまり存在感がない。レイアウトに向くか否かはそれぞれの好みだろう。しかし、アヌビアスやシダのみが可能だった領域への新参者としては見逃す訳にいかない。文/h_ahli

 

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