■Vol.010(2007年7/20-9/14更新)

通称:エキノドルス ベスビウス
学名:Echnodorus vesuvius (from Hans Barth Dessau)
科名:オモダカ科
分類:根生水草・ロゼット型
原産:南米(バース便)

成長形式・増やし方:チェーン型。芽のついたツルを匍匐してのばし、数珠つなぎに株を増やす。ツルをトリミングして子株を独立させるとそれぞれが親株へ成長する。

 

光量 :強
特記 :酸性〜弱アルカリ性、軟水〜中硬水、20〜28度、CO2添加

育成ポイント:酸性〜弱アルカリ性と幅広い水質に対応し、育成しやすい。根十分に根がはることで生育が活発化する類なので、底床肥料は大変有効である。移植を嫌う。

 

名前の由来は、イタリアにあるベスビウス火山から。シンガポールにある世界最大の水草ファーム「ORIENTAL AQUARIUM(オリエンタル アクアリウム)」で見つかった、エキノドルス・アングスティフォリウスの突然変異種。改良品種ではない。バース便(Hans Barth Dessau/ 有名な水草研究家ハンス・バース博士の水草ファーム)で輸入された。

初期入荷があったのかは不明だが、私は2007年2月に水草通販で紹介されたと同時に入手した。この時期、他のショップでも次々販売されはじめていたので、おそらくバース便の卸リストにあがっていたのだろう。これをかいている2007年7月現在では、ファームからの入荷は途絶えたようで、わずかに増殖株の販売を確認できるのみである。

 

特長

色はライトグリーン。葉は左巻きに螺旋状になり、葉幅4〜7mm、葉長は通常15〜20cmくらいで、葉先は尖っている。一見、スクリューバリスネリアを思わせるが、葉の形状が先端に向けて細く尖ることから、とてもシャープな印象。また、螺旋の形状だけでなく、葉の表面が凸凹としており、光の反射で1本1本の葉がより立体的に主張する。

突然変異種とはいえ大変安定し、ランナーで次々に増える子株も問題なく同じ容姿で生育する。ただ、私が育成した6カ月の間で、1度だけ葉1枚、ストレートの正常な葉が生えたことがある。状況を見極めるため観察をしたところ、最終的には本来のアングスティフォリウスと同じく50cmくらいにまで伸びた。この長さの葉が螺旋状になることで半分程度の葉長になることをあらためて認識。正常な葉が生えたのは今のところ、後にも先にもそれっきりだ。

 

育成について

斬新な容姿で珍重される珍しい水草として扱われるが、もともとは育成がとても簡単な部類で一般種といえるエキノドルス・アングスティフォリウスということから、本種も準じて育成は非常に簡単である

あまり背が高くならないため、中景あたりにセンタープランツやアクセントとして使用できるだろう。ただし私の経験に基づくと、移植をせずに6カ月あまり順調に育成し、ランナーを次々にだすマザークラスにまで成長した場合、高さは30cmちかくなることを確認した。定位置で長く育成するならば、水深は30cm以上ある水槽が無難で、小型水槽にはあまり向かないだろう。

 

管理は、新葉やランナーをあまり出さなくなったり、葉の色があせてみえはじめたら底床肥料を追加する。葉の代謝もそれほど頻繁でないため、時々、気がついた時に古い葉を取り除く程度。唯一手がかかるとすれば、ランナーで出る子株は縦横無尽なところがある。子株はある程度大きくなったところでマザーから切り離し、子株のそれぞれも切り離して植え直してやるといいだろう。

正直、入手当初は本種に水草レイアウトでの自然観は求めていなかった。ところが増やして群生させてみるとなかなかどうして、よい雰囲気である。一転して、ネイチャーアクアリウムのレイアウトにも使用できるのではないかと思いを馳せる今日この頃である。文/h_ahli

 

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