GRASSY AQUA
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[技能]水質の調整
(2008年8月1日-2010年7月1日更新)

■水質を調整する意味

水草や生体は自生地によって水質が違います。ということは私たちが水槽で育成する種類にあわせて自生地の水質へ近付けることが必然となるでしょう。ベースとなるのは水道水。調整すべき要素は塩素の中和が前提で、基本的にpHと硬度は最低限の調整要素となるでしょう(『水質の基本』参照)

 

アクアリウムでのpH値
酸性 〜6.0
弱酸性 6.0〜7.0
中性 7.0
弱アルカリ性 7.0〜8.0
アルカリ性 8.0〜

 

アクアリウムでの全硬度(gH)
軟水 〜1
中硬水 2〜5
硬水 5〜

 

■水質を調整する-底床編

GRASSY AQUAで中心となる水草はほとんどが弱酸性で軟水を好みます。これを踏まえて水質の調整の話しをすすめます、あしからず。そろそろ昔の話しは割愛し、現在では簡単なもの。底床材に水草用のソイル製品を使用することが水草の好む水質に調整することを意味します。現在、水草用のソイルはたくさん発売されていますが、先駆者的なADAアクアソイル-アマゾニアを例にしてみます。

ADA アクアソイル-アマゾニア(原料/天然黒色土)
成分 効能 デメリットと対処
腐食酸(フミン酸)
流木やピートに含まれるものと同じ有機成分で、植物が微生物により分解された最終的な生成物。酸性物なことから水質を酸性〜弱酸性にする。また、硬度を下げる働きもあり、軟水にする。さらに陽イオンを固定させる効能から、植物の吸収効果を増強させて活性化につながる。

腐食酸はアルカリ性に反応するため、もとの水のpH値が高いほど腐食酸の放出量が多くなる。そのため、とくにセット初期に水が黄色〜茶色に着色する。着色はだいたい1カ月ほどでおさまるようだ(セット初期2週間くらいは水換えを頻繁にし、通常は週1回1/2程度として)。

腐食酸による弱酸性・軟水への効能期間は約5カ月くらいが目安だろう(水槽サイズに適量使用、水換えは週1回1/2、水道水pH7.5前後の場合)

他の有機成分
原料の黒土に本来含まれる天然の有機成分には、植物の生育に必要な肥料分や微量元素が含まれている。

肥料分は初期のコケの発生を誘発するため、セット初期2週間くらいは水換えを頻繁にする必要がある。有機成分の効能は水草の植栽状況にもよるが、腐食酸の効能と同じくらい。その後は生育状況に応じて各肥料等を利用して対処

 

■水質を調整する-pH降下剤

このようにADAアクアソイル-アマゾニアを使用することで、セットから5カ月間くらいは、塩素を中和した水道水を水槽にそそぐだけで弱酸性・軟水の水質を維持することができます。この効能期間は水質管理が安心でとても楽です。しかし、ソイルの効能が切れた後は、別の手段で水質の調整をおこなわなければなりません。私にとってはそれはpHを下げることが第一目的となります。ということで、pH降下剤を紹介してみましょう。

pH降下剤/固形タイプ(天然)

種類 内容と効果 使用方法
ピートモス
湿地帯の水苔や植物が滞積し、腐食化したもの。主成分の腐食酸(フミン酸)は水質を酸性〜弱酸性・軟水化させる効果がある。 腐食酸(フミン酸)によって茶色に着色する。

使用方法は、ネットに入れて、水槽内やろ過槽に設置する。効能持続期間は、使用量や環境による。

※着色する水は、俗に「ブラックウォーター」と呼ばれる。

固形ピート
板状やブロックに加工したピート。効能はピートモスと同様。
固形で扱いやすいが水分を含むとバラバラになるのでネットに入れて、水槽内やろ過槽に設置する。効能持続期間は、使用量や環境による。

粒状ピート(エーハイペレット、アクアピート等)

ピートを粒状に加工したもので劣化しにくい性質。水質を穏やかに弱酸性・軟水にし、かつ、長期間にわたり効果がある。効能持続期間は使用状況や量、メーカーによるが、3週間〜1カ月半くらいのようだ。水は腐食酸で着色するが、ピートの類の中では薄い方だ。
ネットに入れて水中にしずめたり、ろ過槽に入れて使用する。水換え頻度により、徐々に着色は薄くなり、降下も徐々になくなってゆく。長期間、ろ過槽に入れたままにすると劣化しはじめて水が濁ってくるので、注意。

マジックリーフ(アンブレラリーフ、ボルネオリーフ、シーアーモンド、ブキメラリーフ、ドクターリーフ、軟水葉等)

東南アジア、北オーストラリア、ポリネシア、カリブ海、中南米などの熱帯多雨林、とくに海岸付近に多く生息するterminalia catappaという広葉樹の枯葉。20〜40cmと大きい。タンニン酸が主成分なようで、弱酸性・軟水への効果をもたらす。また、抗菌や色あげや産卵促進の効果があることから熱帯魚のブリーディングに使用されている。ただし、多くの量を使用しなければ効果が得られない場合もあり、それだけ水の着色は濃くなる。効能期間は水の着色量に比例する。

葉の固体差で効果にばらつきがあるが、60cm水槽で2枚〜が使用が目安。水中にしずめたり、ろ過槽に入れて使用する。細かく砕くと速効性がある。

※ピートの類に比べ、着色が濃くなることもあるため、あまり水草育成には向かないようだ。

やしゃぶしの実
もともと染材のようだが、マジックリーフと同じ性質で、タンニン酸の作用で弱酸性・軟水への効果がある。

ネットに入れて水中にしずめたり、ろ過槽に入れて使用する。

※やはり、あまり水草育成には向かないようだ。

 

pH降下剤/固形タイプ(その他)
種類 内容と効果 使用方法
ジェックス pHブロック

固形の安定剤。弱酸性には「pHブロック6.0」「pHブロック6.5」がある。各近い数値を約2カ月間維持する。タブレット2錠入り。

使用の目安は1錠/40リットル。 設置は見えない場所やろ過槽で、溶解し終わったら新しく足す。水を着色しないのは魅力。軟水化の効果は記載されていない。

ウォーターエンジニアリング WATRE AID

アクアアルミナとイオン交換樹脂の2つのイオン吸着力によりアルカリ成分を除去し、pH6.5〜6.8、軟水(硬度1gH)にする。

水槽内やろ過槽に入れて、目的のpHになれば取り出す。水道水で洗浄することで、2〜3回繰り替えし使用可能。水質に着色がないのは魅力的だ。

※長期設置が可能なのかは不明。

 

pH降下剤/水溶液タイプ
種類 内容と効果 使用方法
ブラックウォーター(ADA、テトラ 等)

フミン酸をはじめとする各有機酸からなる。弱酸性・軟水効果はあるが、使用量により水の着色が濃くなってしまうため水草育成にはあまり向かないと思う。魚のコンディション維持やストレス軽減向き。

各製品の適量を水槽に添加する。少量づつ添加すれば、急激な水質変化はないため、生体への影響はない。

PH値降下剤(セラ pHマイナス、テトラ PH/KHマイナス、ジェックス pHダウン、アクアテイラーズ Natural pH Down 等)

pH降下の他に硬度も下げる製品もある。
簡単に扱えるが、原液を水槽内に直接添加することは危険。各製品の適量より控え目に、水変え時や、水槽内の水をバケツ等に出して混合して添加する。使用後は時間をおいて水質が安定してからpHや硬度を測定する。足りない場合は再度、作業を繰り返す。定期的にこうした作業をおこなう。

個人的には、無難で確実で比較的長期間効能がある粒ピートをろ過槽に入れて使用しています。液体タイプは過去に使用したことがありますが、水換えの度にpH測定をしながら調整しなければならず、かなり面倒だった印象です。今回、調べた中では「WATER AID」は近い内にテストしたいと思いました。

 

■水換え時の落とし穴

水換え時には水質の変動があります。水換えのもととなる水道水の水質は各地で違いますが(『水質の基本』参照)、うちの水換えを実例に、その変動の実体をレポートします。 ※下記データは90cm水槽で、水質調整にはフィルター内に粒ピートを使用しています。調査日が真夏なので水温は高めです。

水換えによる水質変動(2008年7月26日・16時)
状況 内容とデータ
水換え前の水槽内 pH6.4、水温28度
水換え
水道水pH7.3・水温30度・60リットル交換
添加剤
塩素中和剤/適量、カリウム水溶液/約10ml、ソダーツF/3ml、グリーンブライティ・スペシャルLIGHTS/2ml
水換え後(フィルター可動15分後) pH7.7、水温29度

ご覧の通り、水槽内は水換え前pH6.4水換え後pH7.7にまで向上、なんと元水の水道水pH7.3よりも高くなっています。その原因は明白、添加剤によるもの。中でも主犯は非常に高いアルカリ性のカリウムです。なんとも皮肉なもので、水草育成で一番外せない要素です。

これでもこの日の水道水のpHは低めでpH7.3でしたが、時季によってpH7.6の時もあり、水槽内の弱酸性の水質は、水換えで弱アルカリ性〜アルカリ性にまで向上しているのでした。その5日後に測定すると、

90cmの水換えによる水質変動(2008年7月31日・21時)
状況 内容とデータ
5日目の消灯直後 pH6.7、水温28度

と穏やかにpHは下がっていっています。現状は、フィルター内の粒ピートの効能と、水草が添加剤の要素を吸収したことによるでしょう。ちなみに水槽セット前半の底床のソイルの効能がある時期ならば、pH低下はスピーディーなはずです。

 

■水質を調整する-その他

とくに水槽セット初期はほとんどの場合、 水草や生体に有害な水質になる期間があります。それは1週間後くらいからはじまり、水槽のシステムの浄化機能が確立するまで2〜3週間くらい続きます。水中の有機物は、

→アンモニア(有害)→亜硝酸(とても有害)→硝酸塩(ほぼ無害だがコケの原因)

へと変化します。対処としては、とくに亜硝酸に変化した時期に頻繁な水換え(落ち着くまでほぼ毎日1/2以上)をおこなうことです。そのうちに水草が吸収できるようになる硝酸に変化し、ろ過槽の浄化機能も働きはじめるため、順調にいけば約1カ月ほどでウソのように安定します。私はこのサイクルを把握していれば十分だと考えますが、今は様々な状況に対応する水質調整剤があります。時間的都合で水換えの対応ができない場合や応急処置として利用してもいいかもしれません。参考に、こおゆう商品があります。

対象 商品の種類
アンモニア・亜硝酸

アクアシステム・バイオバランス、Leaf Corporation・ぱくと、ジュンコーポレーション・スーパーエイド99、BICOM・バイコム78、他にも多種あり

硝酸塩
テトラ・ナイトレイトマイナス、等
有機物質

ADA・クリアダッシュ、ジェックス・NEWピュアW、日動・イージーセル、等

水質全般
セラ・アクアチューナー、テトラ・イージーバランス、Leaf Corporation・ぱちるす、ジュンコーポレーション・スーパーエイドIB、BICOM・スーパーバイコム21PD、他にも多種あり

ちなみに私はアンモニアや亜硝酸類に関して水換えだけで対処してますので、こうした製品を使ったことはありません。

 

■水質調整の注意点

最近は様々なコンディショナーがあり、水質全般をとても簡単に調整することができるようになりました。その中で、pH降下にリン酸(PO4)を主成分とするものがあります。このリン酸(PO4)、水草に吸収される成分なので徐々にpHが上がってしまいます。しかも濃度が高ければコケの発生を促す原因になるのです。どの製品に含まれているのかは私はよく知らないのですが、ちなみに「テトラPH/KHマイナス」ではリン酸に関する問題はないということです。

 

以上、またなにかあったら追記、改定します。

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